私がシンガポールに1人で住みはじめようと決めたとき、私は31歳だった。
32歳の誕生日を間近に控えながら、先が見えないと泣いたっけ。
もう、アラサーだ、と絶望してたっけ。
今回、日本に一時帰国して、私は久しぶりに日本ロスに陥っている。
あんなにも、安全で、季節があり、人々は秩序を守ったやさしさを持っていて、食べものは新鮮でおいしくて安い。
そんな国が、あるだろうか、と。
シンガポールは、人はがさつで、暑いだけで、物価は恐ろしく高い。
それでも、シンガポールに戻ってくると安心するのさ。
今回の一時帰国では、娘がシンガポールを自分のホームだと思って、はやくシンガポールに帰りたいと言ってたのも、よかった。
未来ある国で、子供を育てていけることに感謝して。
シンガポールに住み始めて、10年がたった。ぼーっとしてたら、すぐに月日がたつので、無理やり今日を、記念日にする。