
じいちゃんの49日の日に妊娠が発覚したのが運命なのか。運命とはいいたくないから、偶然だよ、っていって信じるからね。
生理が1日遅れて、「おや?」とはなったけど、いつもはその「おや?」から想像妊娠に突入して、体がだるい感じがする、これは絶対妊娠だ、と言いながら、酒を控えだして、ジムに行くのを辞めて、そして私の期待をめいっぱい膨らませておいて、生理がやってくる、というのが何か月か続いたから、今回だけは、だまされないよ、と思った。
あんたに翻弄なんてされないし、わたし強い女だし、と生理が遅れても酒を飲み、ジムに行って走り、刺身を食べていた。そして何より、なぜか生理前のだるさが今回はなかった。あれ、生理前なのに体がだるくならない、ラッキー。もっと飲もう、と思ってガンガン飲んでた。よく聞く妊娠のサインって、眠く、体がだるく、風邪っぽく、それはそれはつらい症状が現われるらしいのに。
生理が遅れているとき、トイレに行っておしっこを拭くたびに、まるで殺人現場の血痕をふき取る刑事のように鋭い目つきで、トイレットペーパーに血が付いてないかを確かめていた。生理なんかに騙されてたまるか!と。
明日遅れたら検査薬、でも陰性だったら自分ださいな、というのを何日か繰り返し、いよいよ、5日遅れたときの会社の昼休み、「よし、今から検査薬買ってはかろう」と急に思った。Watsonというドラッグストアに直行し、SGD7の検査薬をもち、殺気立ってショッピングモールのトイレに入った。おしっこをかけてすぐに赤く濃い判定線がでたとき、私の手はブルブル震えた。
「じいちゃんー」と言って声に出して泣いた。胸がいっぱいで、胸が詰まった。運命という偶然は、この世に確かにあるということを確信したから。
じいちゃん、「あんただったらほんとにどうしようもないね。じいちゃん助けるから。」といいながらにやりと笑ってんでしょ。
