自分が妊娠すると、それを人に報告すべき時がでてくる。私の場合、飲み会のたびに、酒を飲まないことを突っ込まれ「実は。。」と早い段階で言わざるを得ない状況がやってきたのだが、それを繰り返すうち、友人達のリアクションの違いに、「おや?」と感じることが増えた。
女性の幸せだだもれ報告を受ける友人の反応に、一定の反応リズムがあることを知ったのだ。
それから私は自分を「幸せ報告を受けた人のリアクション評論家。」と呼び、調査を続けたところ、女性の置かれた立ち位置で、リアクションが真っ二つに割れることを発見した。報告をする者とされるものの親しさは全く関係ないことがわかったのだ。
女友達の結婚、妊娠報告を受けた時に喜ぶ女性の立ち位置
すでに既婚者で、子供がいる女性たち。
手放しで喜び、おめでとうーー!と満面の笑みで心底喜び、その大げさ加減にこちらが引いてしまう場合も少なくない。
ここからが、「どこの病院に行っているの。食べちゃダメなものはね。」などとアドバイスをしてくる「私のほうが知っているのよ。」派ができてたりもするが、それでも、既婚者で子供のいる友人たちは、否応なしに、「仲間ができた。」という観点から喜んでくれるのだと思う。
女友達の結婚、妊娠報告を受けた時に微妙な反応をする女性の立ち位置
彼氏はいるけどまだ結婚していない女性たち。
逆に、一番顔がひきつり、その顔に嫉妬、という文字が浮かびあがるのは、彼氏はいるけどまだ結婚までいっていない女性たちだ。
ここで、彼氏のいる独身女性と、彼氏のいない独身女性のリアクションの差が大きいのも調べでわかった。
彼氏のいない女性達は、「競争相手」「仲間」として彼氏のいる女を見ていない、プラス、結婚、妊娠に現時点で執着しすぎていないので、素直な「おめでとう!」という反応を見せる。
それに比べ、彼氏のいる女性たちは、35歳を過ぎても独身で、だれが一抜けできるか、次のステージにすすめるか、というハラハラドキドキの心理ゲームをしながら、それでも私たちは友達よね、という「仲間意識」で友人関係を保っていたので、そこで誰かが一抜けすると多大なダメージを受ける。
例えば、私が飲み友達の女友達に妊娠を報告したときの彼女らの反応は、
女友達A「で、仕事はどうするの?キャリアは大切よー。」
女友達B「まだ結婚してないのに子供できて、親に何か言われなかった?」だった。(私はできちゃった結婚)
そこで私ははじめて気づいた。
私だ。私が女友達に幸せ報告を受けるたびにし続けてきたリアクションだ。
その友達の幸せを一緒に喜ぶよりも、一緒に飲み歩いてた友達がいなくなってしまうことの寂しさのほうが断然勝り、おめでとうの前に「えー、もう一緒に飲めなくなっちゃうじゃん。」などと大声で責めるようにも言ったりした。
若ければいい。すべての無知な発言や、子供じみた行動は、「若さ」という無限の力によって、許されるんだから。でも、若い時であれば、人の幸せは人の幸せと受け入れて、ただ心から女友達の幸せを喜んだのではないか。
教訓
これからは、誰かの結婚報告と、妊娠報告を聞いた時には、どんなに嘘くさくても、大げさに喜ぼう、必ずボディタッチをして、涙を浮かべるくらいでも構わない。
いつもは、「あの人のリアクション嘘くさいよね。」などとクールに言い放っていた私でさえ、自分が当事者になってからは、どんなに嘘くさい反応で喜ばれても、大げさであっても嬉しいのだ。
あの時、結婚することを教えてくれた友人へ「もうちょっと選んでからすると思ってたわー。」と上から言ってごめんなさい。
あの時、妊娠したことを教えてくれた友人へ「子供のことしか話さない母親にならないでね。」なんて言ってごめんなさい。
そして一抜けしていった私の「仲間たち」は、Facebookで近状をしるだけの、「Facebookフレンド」になった。
私もこれからつるむ友人も、つるみたい友人も変わるんだろうけれど、誰かの幸せ報告には、女優になった気分で、喜んであげることが大切なんだ、と知った。