娘の学校で、パフォーマンス的なイベントがあるというので、張り切って行ってきた。
コンサートホールのようなステージと、映画館のような椅子が備わっている学校。ステージに数十人の子供たちが並んで入ってきたときには、親たちは色めきだって、必死にステージの上にいる子供たちに手を振る。
私と旦那も、かわいいねえ、なんて言って目を細めながら、ビデオを撮ったりした。
あんまり練習はしてないんだろうな、という感じの劇と歌とダンスだけど、なんでもいい。とりあえずかわいい。
最後に、それではこの1週間がんばった生徒たちの名前を呼び、がんばったで賞のカードを渡します、と先生が言った。
お友達に優しくできましたで賞の、oo君、と名前を呼ばれた男の子が恥ずかしそうに立ち上がる。
その時点で、私は一気に熱が冷め、早く終わんないかな、と思い、のどが渇いたーと別のことを思っていた。
お片づけをがんばりましたで賞、お花に水をあげましたで賞、の子たちが表彰されていくのを、ぼーっとしながら見ていた。
子供が立ち上がるたびに、律儀に拍手をしている旦那に目配せをし、もう帰っちゃうか、みたいな合図も送ったりした。
自分の子供がパフォーマンスを終えたら、もうこの場に用はない。
その時、「リスクを恐れずにがんばったでしょう。You are an risk taker」と先生が言い、娘の名前が呼ばれた。
え!?
他の子供の名前が呼ばれてたときの冷めた自分はどこかへ行き、熱量が急に沸点に達する。
考える間もなく立ち上がって「うーーーー!ふーふー!!」とこぶしを突き上げながら全力で喜びをあらわした。
そのあとに「娘ちゃん、すごいよー」っと、手をメガホンにして、大声で叫ぶ。
推しに心を奪われ、半狂乱になるファンの気持ちが、今わかる。
周りの親たちが、びっくりし、なにこのアジア人?という感じの視線を感じる。でもすぐに「ああ、あの子の母親が過度に喜んでるのか。」と、納得してくれたのか、場がなごむ。
たぶんこれ、日本だったら、変人扱い。私はその後「雄たけびをあげた人」認定されるだろう。
娘が、恥ずかしそうに、立ち上がり、先生からカードを受け取る。
しんみりとしたところで、ふ、と我に返って、今の私ちょっと我をなくしちゃったかな、と照れながら旦那を見て見ると、彼は私には目もくれず、娘のビデオを撮っていた。
娘の名前が呼ばれて、叫ばずにはいられなかった私の横で、この瞬間をおさえるためにすぐにビデオを回したのだろう。
この世のものとは思えないほど、愛と優しさに満ちた目で、ステージにいる娘をみつめてた。
愛情の表し方はそれぞれ違っても。パパとママは、全身全霊をかけて、あなたを推し続けるから。
時々笑って手を振って。
追伸:
娘が学校から帰ってきて、誇らしげに見せてくれたカード。
Risk Taker-リスクを恐れずに挑戦する人
かっこいい、がんばれ。

