
今回の日本一時帰国は、娘が6さいになってすぐだった。
子連れの旅というよりも、親友との旅行、という感じ。
北海道まで飛行機を乗り継いだり、時間通りに飛行機に乗れなかったり、空港内でかなり歩いたり。
思い通りにいかないことなんて、それはそれはあった。
娘は、泣くでもなくぐずるでもなく、全てのハプニングをうけいれ、楽しんでいた。
帰りの羽田空港のトイレに、私がパスポートとか全財産の入ったバッグを忘れたことに気づいた時。
わたしはパニックになり、大声で「黒いバックみませんでしたかー。」などと誰彼構わず叫んだり、入ってもいない男子トイレに探しに行こうとしたりした。
娘は冷静に「あの人に聞いてみようか。」と、警備員のお姉さんに確認することをうながしてきた。
パニクッてどもりながら説明する私に、娘が「黒い大きいバッグです。」としっかり伝えた。
警備員さんは、「あ、ちょうどあそこのインフォメーションセンターに届けたところですよ。」と言い、ことなきを得た。
あと私が機内で寝てるうちに、飛行機が着陸し、びっくりして飛び起きて娘を見たら、彼女はすでに起きてイヤフォンをつけて携帯でYoutubeをみていた。
私が、「え、着いたの?」というと「さっきからもうちょっとで着きますってずっといってんじゃん。」と、着陸の振動に驚きもしない娘。
頼れる、立派な旅のパートナーへと成長をしていた。
弟家族は、わたしたちがシンガポールから北海道に戻るたびに、予定を合わせて東京から来てくれる。
両親も、予定を立て、準備をばっちりにし、孫と心の底から楽しそうに笑ってた。
娘といとこたちは、ケンカをし、秒で仲良くなり一緒に遊ぶを繰り返す。かけがえのないいとこたち。
大人たちはときに、発狂しそうになりながらも。

巨大プールがついたホテル、ガトキンで遊びつくし。
大通り公園で水遊びや滑り台をし。
品川水族館でイルカに水をかけられずぶぬれになり。
高輪ゲートウェイでしゃれたブランチを食べ。
はじめてのダーツに、ボーリングに子供たちがはまり。

朝から晩までくたくたになるまで。
一秒の時間も無駄にせずに遊びました。

そういや七五三の写真を撮ったのもいい思い出になり。
札幌の小学校を見学にいったのもよかった。
免許更新にいって、携帯を見て教官に怒られたりもしたっけ。
地元で友達が開いてくれたタコパも、笑いがたえなかった。
私も、私の家族も笑いにはうるさくて、昔から冗談をいいあい笑っていた気がするんだけど。
それに娘が加わり、いとこたちも冗談をいい、それはそれはずっと笑っていた一時帰国。
70歳になった母親は、有能秘書のごとく計画を入念にたててくれた。
子供を、孫を愛することをそのまま生きる源としているような人で。
楽しいことにかけるパワーは制御不能。
みんなで流しそうめんをやりたい、と言って用意していた巨大流しそうめん機械も、ゲラゲラ笑いながらみんなでやりました。

普通の母親ってのはさ、こんなの置く場所がない、とか、どうせ一回しか使わない、とか片付けが大変、とかいうものなのよ。
それを、まわりがとめるのを聞かずに、やろうよやろうよ、と買うのが私の母親で。
身も心もゆだねられ、帰る場所がポジティブで、うきうきするところであるのは、やはり彼女のおかげであるのだ。
夏の、一時帰国が終わった。
あんなにシンガポールに戻ってくるのがさみしかったのに、家に帰ってきて、自分のベッドに寝転がったときに感じた安堵も。
ねっとりとした暑さや、不愛想ながらに優しい人たち。運転の荒いタクシー運転手。自分をシャキッとさせてくれる仕事も含め。
戻った場所で安心できるのも、これまた幸せ。
来週から、娘は二年生の新学期がはじまる。
さあ、楽しむ準備は整った。


