COCOA'S BLOG

娘に綴るあれやこれ。常夏シンガポールも10年目。国際結婚ワーママの日常

教育論って、なんだっけ。

 

シンガポールで、国際結婚で、子供をインターナショナルスクールに通わせている、という事実から、私の適当ブログに、シンガポールへの教育移住を考えているママさんからメッセージをもらうことが時々ある。

 

日本から子供の教育移住を考えているママさん。

「マレーシアの学校も視野に入れています」という時点で、そのリサーチ力に圧倒され、

 

「当方も幼少期をシンガポールのインターで過ごし」という時点で、負けを味わう。

 

二年前の今頃、私もシンガポールで子供をインターナショナルスクールに通わせるという、スタートラインにいた。

 

北海道の田舎で、公立小学校に通う以外に選択肢がなかった私にとって、教育論なんてものはなく、インター校の教育カリキュラムに種類があることさえ知らなかった。

 

そんな私は、「インターナショナルスクールしらみつぶし」を決行した。

 

世界の富裕層が集まるインター校に見学に行った時。

広大な敷地にある素晴らしい施設を見学しながら、案内人が言った。

 

「私たちは、この世に何をGiveできるのかを、子供たちと一緒に考えています」

「人生で大切なのは、お金ではなく、平和です。一緒に、世界平和のために何を与えられるのか考えていきましょう」

しきりにうなずく見学者たちの中で、私は静かに却下。

 

 

しかし、この学校に入学するためには、信じられないほどの大金が必要なのだけれどね、人生で大切なものはお金ではないってさ。

 

そして、この世界で、自分たちが「与える側」であることを信じて疑わないその思想に、馴染めなかった。

 

フランス系やドイツ系のインターは、それなりに学費が安く、施設もきれいでよかった。

でも、フランス語やドイツ語を学ばせるつもりはないので却下。

 

ハリー・ポッターが出てきそうなインター校では、「イギリス英語を徹底します」

と言われたため、却下。

 

友達100人できるかな、なんて言ってられない。

元気でいてほしい、と思っているだけではダメなんだ。

 

シンガポールに100校近くもあるインターナショナルスクールの中で、娘に最善を尽くしたい。

でも、何を基準に選べばいいのかがわからない。

 

「子供のうちに机に座って長時間学ぶことを徹底しなければ、大きくなってから集中できない子供に育ちます」という学校に、それもそうかも。と思いながらも却下し。

 

「青空教室を推奨し、子供たちはなるべく外で過ごすことを推奨する」という学校に、

「暑そう」と思い、却下した。

 

数十校見学して、そろそろ焦りと不安から、もう青空教室推奨派でいいかなー、なんて思ってきたころ。

 

足を踏み入れた途端に、「ここだ。」と思う学校があった。

 

国籍バランスのとれた、人種の多様性。

教室を完全に壁で区切らない、オープンな学習空間。

教室も、図書館も、体育館も、プールも、カフェテリアも、必要な施設がひとつの校舎の中に収まっていて、学校全体がひとつのコミュニティのように感じた。

子供のコミュニケーション、自立、自分で考えて行動することを大切にしている、と。

 

そこで初めて、IB(International Baccalaureate/国際バカロレア)という教育カリキュラムがあることを知った。

 

そういや、学校見学の際に、みんなしきりにIBとかケンブリッジとか言ってたわ。

教育システムのことだったのね。

 

学費のこともあるし、旦那にも、私が選んだ数校を後から見学してもらうと、私がひとめぼれした学校を見学していた旦那からメッセージが。

「ここにしよう。僕には見える。娘がこの学校に通う姿が」って。

 

実はさ、私も見えたんだよ。

娘がこの学校のユニフォームを着て、走りまわる姿が。

 

自分でも気づいていなかったけど、私が憧れていた教育がここにあった。

 

で、結局、教育論ってなんだっけ。

 

多様性の中で、自分を確立して。

自分で考えて、自分の言葉で伝えて、自分で選んで生きていく、とか、そんな感じでいい?

 

IBが何なのかさえ知らなかった私が、この学校で娘が育っていく姿だけは、なぜか見えた。

 

娘が学校に入ってちょうど一年、あの時に見えた景色は今のところ、間違っていなかった。