COCOA'S BLOG

常夏シンガポールより発信中

母と娘のはざまで

1か月の、日本一時帰国が終わった。

 

日本にいる間、私は娘であり、母だった。ずっと、私の母と、娘と一緒にいて、母であり、それでも娘である心地よさの中で過ごした。

 

親子のみにゆるされるのであろう、全く気をつかわない、甘ったれた関係性に、どっぷりと浸かっていた。

 

母に会う前はいつも、もっと優しくしてあげよう、とか、親孝行らしきことをしようと誓うのに。

 

それが、会ってしまうと、どうしても甘えてしまう。

 

母もまた、40歳もすぎた娘のことを、子供のように気に掛ける。出かける前には、テッシュとハンカチは持ったのか、と。

 

さっき目痒そうにしてたから、目薬を買ってきたから、と。

 

そのたびに、私に、わかったからー、と、うるさいなーと言われながらも。

 

そして、私はいつも離れてから、後悔する。もっと優しくしてあげればよかったな、とか。なんであんなこと言っちゃったんだろう、とか。

 

でも、自分が母親になってから、確信できることがある。母親はなんにも気にしてないってこと。

 

私の娘が、私に対する数々のわがままに対し、私は悲しい気持ちになんて全くならないから。

 

これからも、娘が成長するうえでの、どんな変化も愛おしいと思うっていくのだろう。たとえ娘が、40歳のおばさんになっても。

 

この子らしく幸せでいられるようにと、いついつでも願うんだ。

 

おいしいものをたくさん食べて、楽しいところにたくさん行って、自然に触れた1か月。

 

別れの日、母と娘の間でゆらゆらと楽だった私は、泣いた。もうちょっとだけ、子供でいたかったから。

 

皮をむくのがめんどくさい、とかいう私に、笑いながらシャインマスカットの皮をむいてだしてくれた、母親に、もうちょっと甘えていたかったけど。

 

でも私は、母親だから。

 

娘がべったり甘えれる母親であれるように。いつでも頼られる母親であれるように。娘が何歳になっても、羽を休めに帰ってこれる場所であれるように。

 

 

異国の地で、またがんばろう、と。

 

日本一時帰国が終わった。