娘のお友達の誕生日やら、水泳のレッスン、ほかの習い事や、なんやかんやで、それこそ分刻みのスケジュールで動かねばならない週末があった。
私は、有能マネージャーのごとく、時間を読みつつ行動し、他者との予定をすり合わせつつ、その間のランチやディナーのことを考え、手土産を用意したりしていた。
何件か携帯電話で自分の仕事までフォローアップしつつ、それこそ「ザ、できるワーママ」、と言った風貌でパリパリと動いていた時。
もうタクシーを呼ばないとお誕生日会に間に合わない、というタイミングで、柿をもう一個食べたいとかぐずってきた娘に、NO!もう行くよ、と言ったとき。
娘が「You are controlling my LIFE!」私の人生コントロールしやがって!と私に怒りをっぶつけてきた。
You are so inpatient, just WAIT! もうちょっと待てないの!だか、あーだこーだくそなまいきに英語でまくしたててきた。
ガキが。 いいからいくよ、と急かそうとすると、娘と一緒に柿を食べてた旦那が「娘のいうとおりだ!」と追い打ちをかけるように私を挑発。
自分の父親を味方につけて、さらに調子に乗った娘と、娘に好かれることだけを考えてるおやじの2人。
お誕生日会はさ、午後4時に来てね、ケーキを先にみんなで食べてから遊びましょう、という予定なの。
1回1万円も払ってる水泳のレッスン、5分遅れるとレッスンキャンセルされるって知ってる?
娘が欲しがってた限定スライムを買ってから、アートのクラスに行けるように、と。
有能マネージャーであるはずの私が、家族に無能扱いされバカにされる。
「僕はこういう柿が大好きなんだよ。」と、熟しすぎた柿をおいしそうに食べてた旦那。まるで偶然、熟した柿に当たったような言い方してたけど、それだって私が旦那の好みを知ってて買ったのだ。
家族の好みのフルーツの熟し具合までも把握しながら、値引き交渉までして買ったんだわ。
父と一緒に、母を笑ったことを思い出す。落ち着きがない、なんていいながら。
きれいに盛られた、季節のフルーツを、あたりまえのようにほおばりながら。
子供の笑顔をみたい、楽しませたい、という目的のために、数限りない名もなき雑用をこなす母を。
日々のなにげない心地よさは、すぐそこにあったおいしい食べ物は、わくわくする楽しいイベントは。そこにただあったんじゃない。先回りして、用意してくれた母がいるからなのに。
「じゃあ好きにしなさい」とか「勝手にしなさい」とか、「もうママなんもしないよ」とか、いいたくなるのさ。
でも、子供はそんなんでありがたみなんてわからない。
学校のバスに間に合わせるために。鶏肉を解凍して。この前おいしいと言っていたチョコパンを買いましょう。たらこをご飯に混ぜましょう。クリスマスのイベントに行きましょう、チケットを買う前にお友達をさそってみて。図書館に絵本を返して。学校の宿題は習い事の間にやっちゃって、習い事の後はスシローに行きましょう。
無数の名もなき雑用をこなしながら。
ミスチルの名もなき歌を歌う。
