まーた学校の休みがはじまった。
春休みは二週間。
この二週間は、特に旅行の予定も入れず。
春休みの後半には、日本から母が遊びに来る。だから今回は、どこかへ行くための休みというより、日々をゆっくり味わうための休み、みたいな感じ。
春休みになる少し前、娘がぐんと大人になったように見えた。
前までは、これも娘の性格なんだろうな、と思っていた恥ずかしがり屋な部分が、いつのまにか少しずつそぎ落とされていた。
ただ大人しくしているだけではなくて、ちゃんと周りを見て、自分で考えて、にこっと笑って、人と関わっていく。そんな聡明さと明るさが、自然と前に出てくるようになった。
今の学校に入学してから七カ月。
その七カ月のあいだに、娘は殻をめきめきと破ってきた。
もちろん、急に別人になったわけじゃない。
もともと娘の中にあったものが、安心できる場所の中で、ちゃんと外に出てこられるようになったのだと思う。
娘は周りの大人たちを信じていて、その大人たちもまた、娘を信じて、ひとりの人として丁寧に育ててくれている。
私は小さいころから、先生なんて一ミリも信じていなかった。
期待しては裏切られ、少し心を開いてはがっかりして、そういうことを何度も繰り返してきた。
だからこそ、娘が今、優しい大人たちの中にいられることが、たまらなく嬉しい。
学校には仲のいいお友達もたくさんいて、毎日が楽しくてしょうがない、と娘が言う。
その言葉を聞けることが、どれだけありがたいことか。
学校へ行くのが嫌じゃないこと。
明日が楽しみだと思えること。
自分の居場所があると、子どもがちゃんと感じられていること。
そんな当たり前みたいに見えることが、本当は全然当たり前じゃないと私は知っている。
だから、娘がそれを手にしていることが、ただただ嬉しい。
桜は咲かない国にいても、春はちゃんと来る。
少し大人になった娘と、少しずつ積み重なっていく日々を、静かに味わいながら。
桜は咲かない国でも、娘の成長を想う。
