ヘルパー/メイドさんとの生活がはじまって

シンガポール生活情報

シンガポール生活9年、子供が産まれてから3年半を経て、はじめてヘルパーを雇った。

メイドエージェンシーを通して、フィリピンからヘルパーを雇った。

インタビューをして決まってからも色々な手続きを通し、契約から2か月後に突如その日は来た。

3日後にシンガポールに到着するから、と。

あんなに待ち望んでいたはずなのに、いざ決まるとなると緊張して夜も眠れなかった。

会ったこともない知らない人を他の国から呼び寄せ、一緒に生活し、今まで自分がやっていた家事を代行してもらうという浮世離れした近い未来が、どうしても思い描けなかった。

ストレスはたまらないだろうか、娘は心を許すだろうか、などと思いをめぐらせていたけれど、ヘルパーと一緒に住み始めてから今日で3日目。

知らない人が自分のパーソナルスペースに常にいるとか、やりとりが多少面倒くさいとか、そんなことが些細なことだと思わせるほどに、ひかえめに言って、最高な日々を送ってる。

もう彼女なしでは生きていけないし、依存するであろう自分の未来さえみえるほどに。

偏食娘が、ご飯を食べなくても、自分が料理を作ってないのでイラつかない。

ソファやじゅうたんに娘がジュースをこぼしても、掃除をしてくれる人がいるのでイラつかない。

料理や洗濯や掃除のことを考え気が散ることがないので、娘との遊びを中断することがなくなった。

遊びながら携帯でレシピを調べたりすることもなくなった。

洗い物をする必要がないので、娘と一緒に料理やお菓子を作ることも増えたし、こぼしたりしてもイラつかなくなった。

なによりも、娘がなにをしてもおおらかに優しく笑う自分に、自分でもあきれるほどに、余裕が出てるのを感じる。そしてそれとは逆に、今まではなんて余裕がなかったんだろうか、という後悔も。

旦那からは、来年から私の仕事量をがつんと増やすと脅されているので、また余裕がなくなっていくのかもしれない。

ただ、なにかあったときに頼れる大人がもう1人いるという事実は、心を楽にしてくれることを私は知った。

なにかあったとき、というのは事故にあったとかのレベルのことではなくて、「あ、明日の朝の牛乳買ってくるの忘れてた!」とかそんなささいな毎日のことだけど。

とりあえず、余裕ができておおらかになった私は調子に乗り、いままで遊ばせたくないおもちゃナンバー1だった「おうちでお砂遊びセット」を購入した。

ヘルパー/メイドさんとの生活がはじまった。

Cocoaプロフィール
cocoasan

2014年、旅行でたまたま訪れたシンガポールに魅了され、32歳で現地採用の銀行員としてシンガポールに移住しました。現在は、フィットネスジムを経営する夫を手伝いながら、シンガポールで子育てをしています。

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