COCOA'S BLOG

娘に綴るあれやこれ。常夏シンガポールも10年目。国際結婚ワーママの日常

娘と千と千尋の神隠し

娘と一緒に、千と千尋の神隠しを見た。

きっかけは、娘が「おにぎりを食べて泣いた女の子のアニメがある。」と言い出したこと。

ママわかる?とたぶん娘的には、私が「え、なになに?」と言うとでも思ってたのだろうが、私は即座に「あ、わかるよ。これね。」と言って、動画を見せた。

「そ、そう、これこれ。この女の子は何で泣いているの?」と、Youtubeかなにかでこのシーンだけを切り取りで見てからずっと気になってたらしい。

「じゃあ、今からこの映画みようか。」と、私は娘に言った。自分でその答え、探してみようか。

週末とはいえ、時刻はすでに午後九時をまわっております。ちょうどさっき、歯をみがいたところです。

思わぬ私からの提案に、娘は目を輝かせて喜んだ、「うん見たい!」

急遽はじまった、週末の夜の、母と娘の女子会映画鑑賞。

ゆばあばとか普通に怖いし、カオナシとかも謎だし、ハクも冷血だし、怖いというかな、すぐに飽きるかな、と思っていたけど、はじめから、娘は食い入るように見た。

おにぎりのシーンのところは、「おにぎり食べて、嬉しいと思ったのと、悲しい気持ちがいっしょになって、たくさん泣いたのかな。」と千尋のあふれでる感情を分析していた。

私が千と千尋の神隠しをはじめてみたのは、19歳の時。アメリカに留学していて、その時に付き合っていた同じ留学生の日本人の彼氏と見た。

私の母が送ってくれたビデオテープを、同棲していたリビングルームの、小さな箱型テレビで。

アンティークっぽいと、激安で購入した黄色いソファーに座りながら。

その時も、夜だった。平日の夜に見始めて、終わった後にあーだこーだと語り合った。あのシーンが持つ意味だとか、宮崎駿はなにをつたえたかったのだろうか、とか。

彼はマルボロの赤を、私はマルボロゴールドを吸いながら。

そのあとに、彼が「もう一度みようか。」と提案してきて、2度目をその日のうちに見だした。すでに時刻は零時。次の日は学校だけど。

次の日は眠かったこととか、私は長袖のしましまを着ていたこととか、Fordのおんぼろな車を運転して、眠たいなと思いながら学校に向かったこととか。

あの時、ジブリアニメを見て一緒に語れる相手がパートナーで本当に嬉しい、やっぱり大好きだよな、と再認識さえした彼氏とも、その後まもなく別れたけど。

あれから20年以上の時が過ぎても、あの時の空気感は、大切な宝物のように切り取られて、今の私を形どる。

いつかの未来で、娘は誰かと一緒に千と千尋を見るだろうか。その時には、私と見た夜のことを、思い出してくれるかな。

子供の頃にはわからなかった千尋の気持ちを、大人になった娘が、「ああ、この時の千尋は、こういう気持ちだったのか」と、静かに理解したりするのかな。