日本では、4月2日は新しい年の幕開け。新入社員。新1年生。春の桜が1年の新たなスタートなんて、なんて素敵な日本の伝統、と代り映えのしないシンガポールから他人事でニュースなんかを見てたけど。
ちょうど4月1日。娘が保育園から「ママ、もうバッグも水筒も赤ちゃんのじゃなくてお姉ちゃんのにして!」と帰ってきた。
はっとした。
娘のリュックはたしか、1歳半に保育園に行った時からずっと同じの使ってる。水筒も、200mlくらいしか入らない小さいストローマグを使ってる。
あの頃は、小さな体に大きすぎるリュック。なるべく軽い水筒を、といろいろ考えて用意したはず。
自分で変えて、と言われるまで全く気付かなかった。
ヘルパーが追い打ちをかけるように「そういえば、スナックボックスも小さいと思う。みんなはもっと大きいのを持ってきてる」とか言うので、娘は激しく同意し「そうそう、あんな小さいスナックボックス持ってってるのあたしだけだよ。」と抗議してきた。
私としたことが。
子供の成長についていけてなかった。
慌てて買い物に走る。
こんな嬉しい買い物はあるだろうか、と嬉々としてでかけ、娘と一緒に500ml入るマーメイド柄の水筒と、少し大きめのリュック、そしてスナックボックスを購入。
桜は咲かない国だけど、いつも暑くて代り映えのしない街だけど、娘のおかげで1年の変わり目を迎えた。
だってもうお姉ちゃんだもん。
いつの間にか抱っこはせがまれなくなり、ママよりも友達と遊びたいと言い、自分の意志で持ち物を選ぶようになっていた娘。
娘がリュックを新調しました、ただそれだけのことで泣けるほどうれしいなんてさ。
この色褪せたボロボロのリュックは、捨てられねえな。