娘の通うインターナショナルスクールで、「スポーツデー」と称する、いわゆる運動会的なイベントがあった。
個人での勝ち負けではなく、子どもたちは赤・青・黄色・緑のチームに分かれて、色ごとに競うスタイル。
ちょっと紅白歌合戦みたいな感じ。
当日は、それぞれのチームカラーのTシャツを着て登校。
学校指定でもいいし、自前でもいいし、ドレスでもいいし、アクセサリーもOK。
自由度が高すぎて、正直ちょっと混乱しながら当日を迎えた。
親も見に行けるので、私も張り切って参加したのだけど。
その適当さに、思わず笑ってしまった。
一列に並んで移動するわけでもなく、みんなが座っている横で側転を披露する子がいれば、その場に寝転がる子もいる。
緑チーム集合のときに、なぜか赤チームの子が紛れ込んでいたり。
かけっこでは、一周目はちゃんと走っていた娘が、二周目で「I am done」と言って、走るのをやめた。
そんな数々の珍場面を、先生は一言。
「That’s ok」で、流す。
疲れた子は座るし、集中力が切れたら抜けてもいい。
「え、そんな感じなんだ」と思っていた矢先。
観客席に、ポップな音楽が爆音で流れ始めた。
何事かと思ったら、西洋の親たちを中心に、ノリノリで踊り出す。
音響スタッフに向かって、「シャンパンどこで買えるの?」なんて笑いながら話している親たち。
ああ、そういうことか。
ここでは、協調性も、連帯感も、絶対に必要なものじゃない。
楽しんでもいいし、楽しめなくてもいい。
インドア派の娘はというと、途中から競技には参加せず、日陰と炎天下の間で、ひたすら手で影絵を作っていた。
それでいいのか。
いいらしい。
私はシャンパンの代わりにアイスラテを飲みながら、音楽に合わせて控えめにリズムをとりつつ、だるそうに影絵を作る娘に向かって、「がんばってー」とエールを送り続けた。
とてつもなく自由で、とてつもなく愉快な、炎天下のスポーツデー。
