COCOA'S BLOG

常夏シンガポールより発信中

2人目の子供をあきらめた。

娘を産んだとき、私は38歳、旦那は39歳になったばかりだった。

 

1人っこでさみしい思いをしてきた旦那は、あたりまえのように2人目を欲しがったし、弟と仲の良い私は、娘にもそうしてあげたく、2人目を欲しがった。

 

理由さえ違えど、私と旦那は2人目の子供に執着し、娘ができてから高齢なりに2人目の子供を作ろうとしていた。

 

娘が2歳を過ぎても妊娠しない私に、病院に行って一度調べようと言ったのは旦那で、不妊治療まではいかなくても、ホルモン剤などを処方してもらい、2人目を作ろうとしていたのだが。

 

同時に、旦那の仕事が軌道にのってきて、忙しくも充実した日々を送り、意思疎通が可能になった娘とのかかわりが安定してき、私もバランスがとれた日々を送れるようになってきた。

 

娘との3人家族が軌道にのりはじめ、楽に、楽しくなってきたのが、娘が3歳くらいか。

 

2人目は欲しくない、と切り出したのは旦那で、私はそれに賛成した。

 

いくつか夫婦でだした大切な決断の1つ。

 

2人目の子供を作らない、という決断をしたと同時に、近い未来にかかる予定だった莫大な教育費、年間400万円ほどを貯金できることになった。

 

子供を育てることを金がかかるなんて言い方はしたくないけれど、シンガポールという、世界一の物価高の国で暮らしている私たちにとっては現実的な切実な問題。

 

そして、まだまだ大丈夫でしょ、なんていいながらも、娘を産んだときよりも物理的に年齢があがることでの体力面。

 

夫婦でだした決断に迷いはなく、私たちが選んだ家族の形に幸せを感じるのは確か。

 

ただ、妊娠を知った時の照れくさいようなとてつもない喜びや、胎動を感じるときの幸福感、新生児の匂いを、私はもう2度と感じることはない。

 

お腹が大きくなっていくときの不快感や、夜眠れなくて狂いそうになった感覚さえを愛おしく思いながら。

 

2人目ができたときのためにと、とっておいたベビーベッドやおもちゃやかさばるあれやこれを処分しながら、少しだけ泣いた。