シンガポールで住む家を探すことほど、ストレスなことはない。
値段と家の大きさが全く見合ってない。高い家賃に小さい家。
大家が強気。
エージェントが強気。
まだ人が住んでる家に、内覧に行かないといけなかったり。
家の備品の修理代をふっかけられたり。
とりあえず、シンガポールでの家探しは憂鬱なことしかないんだけど。
今回、3年住んだコンドミニアムの更新の家賃月SGD1800増というのを聞いて、ああ、はい、あの憂鬱な旅をまたはじめるのね、と思った。
シンガポールのお部屋探し、Property Guruをたよりに家探しをはじめる。
期待はせずに、心を無にして、はじめた内覧。
期待してない心さえもえぐられるような、ひどい家を見せらせることから数十件目。
内覧の時間よりもなぜかだいぶん早く到着してしまったので、近くを散策して時間をつぶす。
はじめて来たエリア、緑の多い街並み、おしゃれなカフェに、無にしていたはずの心がうきうきしてくるのを感じた。
それでも、期待はするな、期待はするなと念じて訪れた一軒家の内覧。
その家に一歩足を踏み入れた瞬間、私はこの家に住むことを確信した。
この家で生活する私と、旦那と、娘の姿が浮かぶ。
すぐさま旦那も一緒に内覧したい旨をエージェントに伝え、一度この家を後にした。
すぐさま旦那に、その日みてきた家がどんなによかったかを説明、ただ彼もシンガポールのおうち事情に期待はしておらず、「ふーん」くらいの反応だったのでイラついた。
数日後、旦那と娘と再度内覧をしたとき。
旦那はすぐさまその家を気に入り「僕は財力がある」とアピールし、娘も「おおきいおうち大好き」と喜んでいた。
提示された家賃よりも高く払ってもいいので、この家に住みたいという人がたくさんいたらしい。
それでも私たちは、勝ち取った。娘の愛らしさと、旦那のコミュ力と、私のエージェントへの手土産が効いたのかもしれない。
それに伴い、娘は保育園を転園するなどするけど、まあなんとかなるだろう。
なにはともあれ、シンガポールで、はじめて住みたいと思うところに住めるのが嬉しい。